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社会福祉協議会が進める福祉教育
福祉教育とは
普段の生活の中や、学校や学習の場で「ふくし」を学ぶことを福祉教育といいます。「ふくし」とは、「ふだんの くらしの しあわせ」であり、「自分自身のしあわせ」と「相手(みんな)のしあわせ」を共に考え、そのしあわせの実現に向けて実践していくことです。福祉教育は、さまざまな実践活動を通して相手のことをよく知り、自分のことも知る「人が人と共に生きる」学びでもあります。
美浜町社会福祉協議会では、「ふくし」を学ぶ中で、多くの「人」から、私たちの生活の中にある普段の暮らしの問題について『学ぶ』『気づく』、そして自分と相手のより良い生活を共に考え、自分自身のことも『知る』といった視点を大切にして取り組んでいます。
福祉教育の実践は、主に小・中学校での福祉教育実践(児童・生徒の福祉実践教室)や、夏休みのボランティア体験学習(サマーボランティアスクール)が中心となりますが、子どもたちの学びだけではなく、幅広い「ふくし」を地域住民、年齢を問わず誰もが学ぶ機会「大人の福祉学び舎ガーデン」開催するなど、学校から地域へ、子どもたちだけでなく全世代を対象とした取り組みも少しずつ進めています。
児童・生徒の福祉実践教室
児童・生徒の福祉実践教室とは、愛知県独自の取り組みで、1981年の「国際障害者年」を記念し、障害者への正しい理解と福祉向上をめざすことを目的として開始され、愛知県内の小・中・高校生を対象に、愛知県内の市区町村社会福祉協議会の主催で実施しています。この教室では、児童・生徒が、同じ地域で暮らしている障害者や高齢者等との交流を通して、地域の福祉課題や生活課題に気づき、日常的な実践活動へと広げていくことで、「豊かな人間性」や「共に生きる力」を育むことを目的としています。
美浜町では、町内5小学校、2中学校、全ての小中学校で「福祉実践教室」を開催しており、単なる手話や点字、車いすの体験等だけでなく、この地域(美浜町や知多半島内)で暮らす障害がある人、共に地域活動を行っている団体やボランティア、専門職の人に実際に来ていただき、日頃の生活の様子を語っていただいたり、日頃使っている福祉機器の紹介、子どもたちとの学びと交流の時間(給食を共に食べたり、放課の時間等に一緒に遊んだり)を取っていただいたりしています。そこから多くの気づきが生まれることを期待しています。
また町内の福祉施設職員の協力を得て行う認知症サポーター養成講座や、当事者家族の方々を中心とした啓発グループによる発達障害理解講座なども開催しています。

知多南部地域自立支援協議会と協働の取り組み・福祉教育ハンドブックの作成
平成24年度より、南知多・美浜・武豊の知多南部3町では、知多南部地域自立支援協議会、各町の教育委員会と社会福祉協議会、そして知多南部で生活している障害がある人や関係する団体・ボランティアグループ等が協力し合い、知多南部3町ならではの新たな福祉教育の取り組み・プログラムづくりを検討、また実際学校現場等で実践を進めています。
その新たな福祉教育の取り組みの一環として、上記メンバーで編集委員会を立ち上げ、知多南部3町独自の福祉教育ハンドブック『ふだんの くらしの しあわせ』を作成しました。これからの福祉教育は、従来のような単に点字や手話、車いす介助等の方法・技術のみを学ぶだけではなく、障害理解や特性を第一に考え、障害の有無や老いに関係なく、同じ地域で暮らす一人として、一人ひとりの「人となり」を知り、生き方や暮らしについて知ってもらうことが大切であると考え、その視点においたテキストづくりを目指しました。
実際に知多南部地域で生活し、活動している障害がある人や啓発活動に取り組まれている団体、福祉実践教室で講師・サポーターとして活躍いただいているみなさん、学校関係者の方々にご協力いただき、多くの話し合いを繰り返して、ハンドブックの内容に反映しました。また実際この地域で暮らす人からのメッセージも多く取り入れています。
「障害」は個人の問題ではなく社会の問題であり、地域で暮らす全ての人たちが一緒に考え解決していくことである、という考え方が国際的に広まっています。これを機会に、今後の福祉教育のあり方について、みなさんと一緒に今後も考えていきたいと思っています。
なお、このハンドブックは、3町内の全小中学校の内、福祉実践教室・福祉の総合学習等、福祉を学ぶ学年の児童・生徒に配布しております。
平成24年度に第一弾を発行し、1年間活用してきました。そして実際使用した各関係講師、学校の先生方、教育委員会指導主事の方等から改善点を出していただき、平成25年度に『改訂版』を発行、その後毎年改訂を重ね、最新の『改訂版ハンドブック』を作成、活用しております。
★令和7年度版「知多南部3町福祉教育ハンドブック」は、こちらからダウンロードすることができます(PDF形式)。ぜひ一度ご覧ください。
